カニカニレボリューション

内容紹介

新感覚バンド・デシネの旗手アルチュール・ド・パンス初邦訳！

生物進化に取り残されたカニたちの叛逆が始まる……。

ひょっとして僕たちが
方向転換できなかったのは…
甲羅のせいじゃなくて…
僕らがバカだったからってことー!?

フランス南西部のジロンド川河口に生息するタダノドコニデモイルガニ。別名“四角ガニ”と呼ばれる彼らは、生物進化から取り残され、横にしか移動することができない。しかし、ある日、他の生物たちの嘲笑と迫害に耐えかねたソレイユとバトーとギターの３匹が、革命的な移動方法を思いつく。互いに背負い合えば、彼らにも向きを変えることができるのだ！彼らはこの画期的な発見を布教しようとするが、海の保守勢力がそれを阻む。
一方、人間界にも波乱が吹き荒れようとしていた。石油パイプラインが海底に設置されることになり、さまざまな思惑がぶつかり合う。その混乱の真っただ中で、四角ガニのソレイユは、衝撃の事実に気づく。彼らが方向転換できなかったのは、身体構造の欠陥のせいではなく、彼らが単にバカだったから……なのか!?やがてその発見は海の勢力図を根底から覆すことになる……。
かわいい絵柄と独特なポップセンスで要注目の新世代BD作家アルチュール・ド・パンスが送る、めちゃめちゃキュートな海底のフランス革命！　自由・平等・旋回!?

著者紹介

作・画

アルチュール・ド・パンスArthur de Pins

1977年、フランス生まれ。装飾美術学校を卒業後、アニメーションを学ぶ。いくつかのアニメーション・スタジオで仕事をしながら、短編アニメーションを発表。
2003年以降は複数の雑誌でイラストレーターとしても活躍。2004 年には、アニメーションやイラストの仕事を継続しつつ、バンド・デシネにも手を広げる。
2006年には最初のバンド・デシネ単行本『かわいい罪』（Péchés　Mignons, Fluide Glacial／『ユーロマンガ』Vol.4に抄訳）を発表。現在第4巻まで刊行中。
その後、2010年には、『ゾンビレニアム』（Zombillénium, Dupuis／『ユーロマンガ』Vol.7、8に掲載）を発表。現在第2巻まで刊行中で、劇場用長編アニメ映画の企画も進行中である。
2010年には、もう一作、自作の短編アニメ『カニ革命』（La Révolution des crabes）を元にした『カニカニレボリューション』も発表。2012年に全3巻で完結した。
2013年10月、飛鳥新社から日本語版発売予定。デザインセンス溢れる作画と上品なカラーリング、テンポのいいストーリーテリングで人気を博す若手作家である。